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スキャンデータ(STL)を効果的に編集

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3Dスキャナ等で実際の製品形状をデジタル化する技術は加速を増し、 スキャンデータを3DCAD上で取り扱うニーズもそれに伴って増加しています。 3Dスキャンで入手できるデータは基本的に点群(X,Y,Z)情報であるため、3DCADで取り扱うためには、 点群情報からエッジ、面を導き出す必要があります。このような3Dスキャンから出力されるデータで よく利用されるファイル形式が「STL」ファイルです。STL形式は三角形の面法線ベクトルと3つの頂点の 座標値で3Dモデルを表現する三角形メッシュソリッド表現となっています。
Solid EdgeではST10バージョンからSTLファイルをインポートすることができるようになりました。
これによって、STLをインポートしたモデルに対して、シンクロナス・テクノロジーを用いた直感的な形状編集や解析が、 Solid Edge単独環境で実行可能です。

Solid EdgeによるSTLインポート

Solid EdgeではSTLファイルをインポートすると、 [メッシュソリッド]モデルとして取り扱うことになります。
コンバージェントモデリングを利用して、メッシュソリッドのままモデルを設計作業に利用することも可能ですが、 更に1歩、編集を加えて[B-repソリッド]化することで、 通常のSolid Edgeモデルと同様に直観的な形状編集を行うことができるようになります。
必要に応じて、インポート後のメッシュソリッドの取り扱い方を変えることができます。

メッシュソリッド(コンバージェントモデリング)

  1. メッシュデータのまま利用可能
  2. 穴・突き出し・ブーリアン等の追加が可能
  3. 寸法の直接編集NG
  4. インポート後の操作不要

コンバージェントモデリング

STLをインポートしたメッシュソリッドはコンバージェントモデリングを利用すると、 メッシュボディモデルをソリッドボディモデルと同じエンジニアリングワークフローに組み込むことができます。 メッシュソボディモデルは、アディティブマニュファクチャリング、リバースエンジニアリング、 ジェネレーティブデザイン、有限要素解析等に最適なフォーマットであるため、 今後ますます利用が拡大されることでしょう。

メッシュボディとは

多角形メッシュボディは[頂点]、[エッジ]、および[面のコレクション]です。
これらのアイテムが[多面体オブジェクト]の形状を3Dスペースで定義します。
更に、は1つまたは複数の同一平面上の面が[曲面]を形成します。
Solid Edgeでは、面は三角形のファセットで構成されます。(ファセットボディ)
イニシャルメッシュモデリング機能では、ブーリアン演算、分割、突き出しなど いくつかのコンバージェントモデリング機能が利用できます。

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コンバージェントモデリングの例

メッシュソリッドモデルにはブーリアン演算、分割、突き出し等のフィーチャの追加が可能です (コンバージェントモデリング)
メッシュモデルとソリッドモデル組み合わせて利用する場合には、 メッシュソリッドの相手のB-repソリッドモデルをメッシュソリッドに変換します。

mesh_files-02.png

STLインポートのB-repソリッド化

  1. メッシュをサーフェスに置換
  2. Solid Edgeの普通のパーツとしてフィーチャ追加可能
  3. 寸法の直接編集OK
  4. サーフェス抽出操作必要

リバースエンジニアリング機能を用いたモデリング

STLデータをインポートすると、Solid Edge環境ではメッシュボディという認識になります。
この場合、ブーリアン等の基本的なモデル編集は可能ですが、寸法・幾何関係の追加、 シンクロナスによる編集等は制限されます。 リバースエンジニアリング機能を用いてメッシュソリッドをB-repソリッド化することで、 Solid Edgeで作成したフィーチャと同様に、形状の編集が可能になります。

リバースエンジニアリング機能でB-repソリッド化

STLファイルのインポート

Solid EdgeでSTLファイルをインポートすると(隙間がなければ)メッシュソリッドとして読み込まれます。

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メッシュボディの整理整頓

読み込んだSTLに穴が開いている場合や、余計な凹凸等がある場合にはメッシュのクリーンアップを実行します。 有用な部分だけに整理することで、この後の作業「幾何形状領域を識別」をスムーズに進行させることができます。

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幾何形状領域を識別

幾何形状領域を識別することで、メッシュのどの部分がどのような幾何形状に置き換えられるのかを指示することができます。
幾何形状の指示は各色をペイントすることで実行します。 この領域認識には[自動認識]と[手動認識]があり、必要に応じて使い分けます。

幾何形状作図補助曲面 領域の色
平面 黄色
円筒 シアン
円錐
B-スプライン マゼンタ
抽出不可

ユーザが必要に応じて好みの色をペイントし、曲面を色分けすることもできます

曲面を割り当て

事前定義されている色でペイントされた領域に作図補助曲面を割り当てます。
デフォルト色でペイントされている場合には、複数種類の曲面を自動で抽出します。
また、ユーザ定義色でペイントされている場合には個別に曲面を抽出します。

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曲面を調整し、ソリッド化

抽出された曲面を利用し、ソリッドを作成します。Solid Edgeのサーフェス編集機能で、各サーフェスをトリム・ステッチし、
隙間のない形状を作成するとメッシュソリッドがB-repソリッドに置換され、通常モデリングと同様のソリッドとして、 編集の対象にすることができます。

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B-repソリッド化すると、通常のSolid Edgeモデルと同様、 3D駆動寸法機能を利用して形状を寸法コントロールすることも簡単です。

メッシュソリッドとB-repソリッドのどちらを選択すべきなのか?

STLファイルを実データとしてインポートできるようになったSolid Edgeでは インポート後のデータをどのように設計に活かしていくかによって、読み込み後の処理を帰ることになります。

ダウンロードしたSTLデータを3Dプリント用に加工

3Dプリントが普及したことにより、Web上にはフリーで利用できる3Dデータが多く見受けられるようになりました。
ダウンロードした3D(STL)データには3Dプリント用のサポート形状等がないことが普通ですが、 Solid EdgeでSTLにサポート形状を付け加えることで、簡単に3Dプリント用データに加工することが可能です。 最近はWebから3Dデータをダウンロードすることが当たり前になってきました。
サポート形状の基本的フィーチャを追加する場合、元形状に大幅な形状変更を加えないため、 形状認識の手間が不要で操作時間の短い [メッシュソリッド]が適しているでしょう。

STLデータを元にしてケースやステー等をSolid Edgeで設計

3Dプリント用のデータに限らず、お取引先様から受け取るSTLデータを用いて、ケースやステーなどを追加設計する必要も あるでしょう。ファセットデータだと面情報もなく、「見るだけ」しかできませんが、 Solid EdgeでSTLデータを読み込むと実データになりますので、ブーリアン演算でブロックのソリッド形状からダウンロードした STLデータ(メッシュソリッド)の差を作成し、ぴったりサイズのケースを作成することが可能です。 この時、膨張・収縮を考慮するために元になるSTLデータを拡大・縮小するわけですが、Solid Edgeではメッシュソリッドの状態で 拡大縮小コマンドを実行することができます。
ダウンロードデータに対してぴったりサイズのケースを作成するならば、 [メッシュソリッド]のまま ブーリアン機能が利用可能です。モデルの拡大/縮小は [メッシュソリッド]のまま実行できます。

モデルや図面の残っていないレガシー部品をモディファイする

"『もの』はあるが図面や3Dモデルは残っていない。しかも『もの』を元に設計変更する必要がある。"
こういった時に、威力を発揮するのが3Dスキャナです。近頃では精度の高いスキャナが思いのほか廉価で 入手できるようになってきました。スキャナで形状をデジタル化したら、Solid EdgeにSTLで読み込みます。 形状の大幅な編集や寸法の変更など、フィーチャそのものを編集する場合には、メッシュソリッドを[B-repソリッド]化します。 多少、操作は必要ですが、B-repソリッド化されたモデルはSolid Edgeで作成したネイティブモデルと同様に 柔軟な編集が可能です。
形状の大幅な編集や、寸法の変更など、フィーチャ操作が必要となる場合には [B-repソリッド]を 利用すべきです。[B-repソリッド]化すれば Solid Edge環境で作成したモデルと全く同じ。柔軟な編集に対応できます。

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