並列可視化 †可視化ソフトウェアParaViewの並列可視化は、クライアント・サーバ方式により実現します。ここで、クライアント・サーバ方式とは、複数サーバで並列に処理した可視化結果を、クライアント側で閲覧する方式で、大規模なデータを高速に可視化したいときに適しています。 以下では、例として
を使用した場合について、クライアント・サーバ方式の設定を説明します。 ParaViewのインストール †クライアント・サーバ方式では、クライアント側とデータ/レンダー・サーバ側に、同一バージョンのParaViewをダウントード・インストールする必要があります。 ParaViewのダウンロードサイトから、対応すプラットフォームの最新版をそれぞれ、ダウンロードしインストールします。 まず、クライアント側のWindowsサーバーに、ParaViewをインストールします。 下図のWindows版をダウントードし、ダウンロードされたexeを実行することで、そのままインストールすることができます。
次に、データ/レンダー・サーバ側にLinux版のインストールを行います。 下図のLinux版をダウンロードし、適当な場所に展開します。(良いグラフィックカードが搭載されていれば、osmesa版(ソフトウェアレンダリング版)でなくてもよいです) 展開し、ParaView-5.6.0-osmesa-MPI-Linux-64bit/binのなかに
があることを確認ください。 なお、CentoOS以外のディストリビューションを使用する場合は、クライアントにインストールしたParaViewと同じバージョンのParaViewをレポジトリからインストールする必要があります。もし、レポジトリに無い場合は、ソースコードからコンパイルし直す必要があるかもしれません。 Pvserverの起動 †クライアント・サーバ方式を実現するためには、以下のようにして、データ/レンダー・サーバ上でpvsererを起動する必要があります。 1. データ/レンダー・サーバにインストールしたParaviewのbinフォルダに移動します。 $ cd (展開したパス) /ParaView-5.6.0-osmesa-MPI-Linux-64bit/bin 2. 並列するプロセス数を指定して、pvserverを以下のコマンドで起動します。以下は、8 cpuで起動した例です。 $ ./mpiexec -np 8 ./pvserver --force-offscreen-rendering 3. 下記のようなログが表示されると、pvserverが正しく起動したことを意味ます。 $ ./mpiexec -np 8 ./pvserver --force-offscreen-rendering Waiting for client.. Connection URL: cs://everest.astea.rccm.co.jp:11111 Accepting connection(s): everest.astea.rccm.co.jp:11111 クライアント・サーバからデータ/レンダー・サーバへの接続 †次に、クライアント・サーバからデータ/レンダー・サーバへの接続する手順を説明します。 1. クライアント・サーバ(ここではWindowsマシン)でParaViewを起動します。ParaViewが起動しますと、下図のようが画面が立ち上がります。 2. "Connect"アイコンをクリックしますと、"Choose Server Configuration"窓が起動します。 3. [Add Server」ボタンをクリックすると、"Edit Server Configuration"窓が起動します。 4. "Edit Server Configuration"のNameとHostにpvserverを起動しているサーバ名を入力し、「Configure」ボタンを押します。 注意:Hostに入力した名称が名前解決されず接続できない場合は、Hostに直接、サーバのIPアドレスを記入します。 なお、サーバ名でそのサーバに接続できるかは、コマンドプロンプトからpingコマンドを実行してエラーが出ないかを確認します。 $ ping サーバー名 5. "Edit Server Launch Configuration"では、そのままの設定で「Save」します。 6. 登録したサーバを選択し、「Connect」ボタンを押し、データ/レンダー・サーバに接続します。 接続が上手くいくと、Pipeline Browserに指定したデータ/レンダー・サーバ名が表示されます。 以上で、データ/レンダー・サーバにあるデータを可視化した結果を、クライアント側で描画することができます。 |