成分からベクトル作成

解析結果のデータ形式によっては、ベクトル値が成分毎に分かれて、スカラー値として出力される場合があります。

可視化ソフトウェアParaViewを使用して、ベクトル成分からベクトル値を作成できます。

方法は3つあります。

  • Merge Vector Componentsフィルターを使用する(V.5.10以降)
  • Calculatorフィルターを使用する
  • Python Calculatorフィルターを使用する

まず、Calculatorフィルターを使用する方法を紹介し、次に、Python Calculatorフィルター、最後にMerge Vector Componentsフィルターを使用するる方法を紹介します。

ベクトル成分

下のデータでは、流速ベクトルが、X_VELOCITY、Y_VELOCITY、Z_VELOCITYの3成分に分かれ、それぞれスカラー値となっています。

components

成分からベクトルの作成

成分からベクトルを作成するためには、"Calculator"を使用するのが1つの方法です。

calculator

ベクトルの成分がX_VELOCITY、Y_VELOCITY、Z_VELOCITYの場合は、calculatorに以下のように打ち込みます①。

 iHat*X_VELOCITY + jHat*Y_VELOCITY + kHat*Z_VELOCITY

ここで、iHat, jHat, kHatはそれぞれ、x, y, z方向の単位ベクトルです。

②"Result Array Name"に新しく作成されるベクトルの変数名を記入します。 最後に、③"Apply"ボタンを押すと、ベクトルが作成されます。

下図では、作成されたベクトル値VelocityのMagnitudeを表示しています。

create_vector

ベクトル図の作成

ベクトル値が作成されると、ベクトル図を作成することができます。

ベクトル図を作成するには、Glyphを使用します。

glyph_icon

"Active Attributes"の"Vectors"に、上で作成したベクトルを選択し、"Apply"します。

vectors

Python Calculatorを使用する方法

Calculatorフィルターの代わりに、Python Calculatorフィルターを使用しても、成分からベクトルを作成することが可能です。

Expressionに

 make_vector(X_VELOCITY, Y_VELOCITY, Z_VELOCITY)

と記入し、Array Nameに作成されるベクトルの配列名を入れ、"Apply"します。

python calculator

Merge Vector Componentsフィルターを使用する方法

V5.10以降は、成分からベクトルを作るためのフィルターが追加されました。

使用法は

 Filters > Alphabetical > Merge Vector Components

から開き

  • Attribute Type: 変数の種類(Point Data, Cell Data)
  • X Array: x成分になる変数名
  • Y Array: y成分になる変数名
  • Z Array: z成分になる変数名
  • Output Vector Name: 作成されるベクトルの変数名

を指定して、Applyします。

merge vector components

添付ファイル: filemerge_vector_components.png 459件 [詳細] filepython_calc.png 1013件 [詳細] filevectors.png 2341件 [詳細] fileglyph_icon.png 2064件 [詳細] filecreate_vector.png 2595件 [詳細] filecomponents.png 2777件 [詳細] filecalculator.png 2263件 [詳細]

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Last-modified: 2022-11-02 (水) 19:22:24 (1111d)