隙間のある形状内にテトラメッシュを作成(ANSYS ICEM CFD) †隙間のある形状内にテトラメッシュを作成してみましょう。 通常のテトラメッシュ作成手順は、最初に、表面三角形メッシュを作成してから、内部をテトラメッシュで埋めます。この場合、形状に穴が空いていると、メッシュを作成できません。 一方、オクトツリーベース分割法のような手法では、穴が空いている形状に対しても、テトラメッシュを作成することができます。 ここでは、ANSYS ICEM CFDに実装されているRobust(Octree)という手法を試してみましょう。 入力形状 †今回は下絵のようなティーポットの中にテトラメッシュを生成してみましょう。 ただし、よく見ると注ぎ口に向かうところが離れています。 Robust(Octree)によるメッシュ生成 †ANSYS ICEM CFDに実装されているRobust(Octree)を使用してメッシュを作成してみましょう。この手法では、表面メッシュとボリュームメッシュを同時に作成するため、最初に表面メッシュを作成する必要がありません。 では、作成されたメッシュを見てみましょう。 この手法では、隙間よりも、メッシュサイズを大きく設定することで、隙間を無視することができます。 内部の四面体メッシュはどうなっているでしょうか? オクトツリーで再分割しながら形状をとらえるため、断面には8分木の痕跡が見られます。 メッシュの直交性は高いですが、隣接メッシュ間の体積比がやや大きく感じられる方もおられるでしょう。 スムージング †ANSYS ICEM CFDはメッシュのスムージング機能が強力なので、スムージングを試してみましょう。 スムージングすることにより、隣接するメッシュ間の体積比が小さくなりました。 オクトツリーベース分割法のような手法では、形状の小さなギャップをメッシュサイズで無視できるため、CADなどの形状修正の手間を省く利点があります。 |