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ヘキサメッシング

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ヘキサメッシングのメリット

多くの解析手法でヘキサ要素は他の要素に比べて高精度であることが知られています。その上、同じ節点(1つヘキサ要素領域で最低でも5つのテトラ要素)でメッシュ数を低減でき、結果として解析時間を低減できます。



ヘキサメッシングの課題

ヘキサメッシュはメリットもありますが、他の要素より敷居が高く繊細な側面があります。 ヘキサメッシュの自動生成は現在も研究が行われておりますが、図1のように形状に起因する難しさ(鋭角部分、三角形、Rのついている部分 )や、四面体、六面体でつながっていくがゆえの難しさがあります。

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図1 苦手とする形状

そのため、テトラメッシュの自動生成のレベルには至っておりません。

しかし、これらの課題に対して、条件を緩和することにより自動化を行うことは可能です。


ヘキサメッシングを可能とする条件の緩和

  1. 形状の条件緩和
  2. 外形を少し逸脱することを許すことで、カーテジアン(直交)メッシュをベースにした手法により自動化率の高いヘキサメッシュを生成することが出来ます。内部メッシュは理想的なメッシュですが、外形近傍は要素品質が悪く、品質改善するために外形の制約を緩和する方法です。

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    図2 形状の条件緩和


  3. 要素品質の条件緩和
  4. すでに自動生成が確立しているテトラメッシュを4分割することにより、ヘキサメッシュを作成することが可能です。テトラ要素をヘキサ4要素に分割する機能さえあれば自動生成ですが、正四面体から分割されたヘキサメッシュでさえヤコビアンなどの品質が悪いため、収束性や解析精度に問題が生じます。

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    図3 要素品質の条件緩和


ブロッキング

上記の長所を活かしつつ、短所を最小限にする方法の1つにブロッキング手法があります。形状からヘキサメッシュを簡単に自動生成できる小領域(ブロック)を作り、形状とメッシュの中間の存在として独立させる方法です。ブロックの作成は完全には自動化されていませんが、以前作成されたブロックを別形状に再利用することが可能なため、作業を大幅に削減できます。


[ブロッキングのメリット1] サーフェス非依存メッシング

ブロックを形状へ射影することによりメッシュ生成を行います。その際、サーフェスの数、形、種類に依存しません。さらにその形状はCAD形状、STL等のポリゴン、表面メッシュでも問題はありません。 サーフェスに依存しないもう一つのメリットは、小さな段差や穴、フィレットなどを修正する手間が削減できる点です。

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図4 サーフェス非依存メッシング



[ブロッキングのメリット2] モデル簡略化

オプションによりブロック外表面の全てあるいは一部の射影を解除することが可能です。部分的な射影解除により、メッシュ作成中にモデルの簡略化が可能です。解除のレベルも選択可能です。

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図5 モデル簡略化



[ブロッキングのメリット3] ブロックの再利用

同じトポロジー、部分変更形状に対して、ブロックを再利用することで効率化が図れます。ブロックから形状への射影情報は最も近い形状に変更するだけなので、同じトポロジーのモデルであれば比較的簡単に再利用が可能です。

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図6 ブロックの再利用



[ブロッキングのメリット4] マップドメッシュからブロックを自動生成

規則性のある(マップド)ヘキサメッシュからブロックを自動的に作成することが可能です。他のメッシャーなど、過去に同種のメッシュが残されている場合などは、一からブロックを作成する必要はありません。

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図7 マップドメッシュからブロックを自動生成



[ブロッキングのメリット5] Oグリッド機能による曲面やフィレットへの対応

Oグリッドは、指定されたブロックをオフセットしてその周りにブロックを挿入する機能です。これにより円筒内部やフィレットでのメッシュ品質を劇的に改善することが可能です。

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図8 Oグリッド



ブロッキングの課題

ブロッキングには課題もあります。一つはブロッキングの習得時間です。ブロックは対象領域を実形状から離れて構築することがあるため初めて体験する際には分かりづらいと感じることがあります。
二つ目は、ブロックの作成時間です。形状によってはヘキサ分割そのもの難しさにために時間を要することがあります。
三つめは、ブロックの品質における個人差です。解析にも当てはまりますが、ユーザーの経験やモデルの捉え方などにより作成されるブロックには個人差が生じることがあります。

RCCMでは、ブロッキングを20年以上経験した技術者がサポートをさせていただいております。また、トレーニングにも力を入れております。

また、この課題に対処する上で、ICEM CFDを用いる大きなメリットがあります。それは、テンプレートブロックを利用した類似形状のメッシュ生成です。



類似形状で2ケース目の大幅な工数削減ができるテンプレートブロックの利用

1つ目のブロックを作成するのは時間と手間がかかりますが、そのブロックをテンプレートとして利用することで、2つ目の形状のメッシュ生成が大幅に短縮できます。以下は簡易的な熱交換器のモデルです。Excelを用いてパラメータを管理し、ブロックの再利用と自動化を行って、パラスタを効率化した例です。


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図9 熱交換機の例


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