CFDのAIアドバイザー??(2)
By K.Yoshimi
はじめに
以前の記事
では、流体解析のどんな質問にも答えてくれるAIアドバイザーを紹介しました。
そのときは、AIとして、GPT-Jを紹介しましたが、今回は、より新しい、GPT-NeoXを紹介しましょう。
GPT-NeoX
GPT-NeoX-20Bは、EleutherAI社がオープンソースとして公開した自然言語処理AIモデルで、 60億パラメータのGPT-Jよりもさらに多い、200億ものパラメータを有します。
このモデルは、公開されている825GBのテキストデータでトレーニングされ、 同様のサイズのGPT-3モデルに匹敵するパフォーマンスを備えている、とのことです。
使用法
使用法は、GPT-Jのときと同様です。
GPT-NeoX-20bにも、下記のようなデモサイトが用意されていますので、まず
に移動します。
基本的な使い方は、以下の手順となります:
1.Type something here...に質問を入力します。
2.Talk to meボタンをクリックすると、回答が返ってきます。
3.続きの回答を見たい場合は、Talk to meをさらにクリックします。(高価なGPUを使用しているので、256単語までに制限されています)
4.回答が気に入らない場合は、更新アイコンで別の回答をみます。(質問は同じで、最初から回答が欲しい場合は、下の5に進みます)
5.新たな質問をする場合は、ごみ箱アイコンでクリアします。
❗ 英語で質問しましょう
GPT-J-6Bと同様に、日本語に対応していますが、質問と関係ない回答が返ってくることが多いので、 英語で質問した方がよいです。
私のように英語が苦手な方は、DeepLのような翻訳AIを活用しましょう。
❗ 質問の仕方を工夫しましょう
期待した回答が来ない場合は、質問に工夫が必要です。
例えば、質問に対する回答が欲しい場合は、質問文の後に、改行して、「Answer」と記入すると、 AIが回答し易くなります。
質問例
ここでは、試しに、以下の質問をしてみます。
流体解析において、多孔質体の設定で注意すべき点は何ですか?
まず、これをDeepLなどで、英語に翻訳します。
What are the considerations when setting up porous media in fluid analysis?
Answer
ここで、質問文の後に「Answer」を追加すると、AIが回答しやすくなるでしょう。
この後、Talk to meボタンを連打すると、以下のような回答が返ってきました(翻訳済み)。
多孔質体とは、その内部に開口または閉じた空隙を持つ物質のことである。多孔質媒体には大きく分けて2つのタイプがある。単峰型多孔質体と多峰型多孔質体である。モノモーダル多孔質体は単一の細孔径で構成され、ポリモーダル多孔質体は複数の細孔径で構成されています。また、この2種類の多孔質体を特徴づける方法はいくつかある。例えば、モノモーダル多孔質体は一様な細孔径を有すると表現され、ポリモーダル多孔質体は複数の非一様な細孔径を有すると表現される。
モノモーダル多孔質媒体は、マイクロポーラスまたはマクロポーラスのいずれであってもよい。マイクロポーラスとは、2nm以下の孔径の孔を持つ媒体のことである。マクロポーラスとは、50nm以上の孔径の孔を持つ材料のことである。工業プロセスで最も多く使用されているのは、マイクロポーラス材料である。例えば、ゼオライト、活性炭、高分子膜などが挙げられる。
心無しか、GPT-Jのときよりも、回答がしっかりしている気がします。
CFDだけでなく、人生についても質問できるので、皆さんもお試しください。
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