第42回 風力エネルギー利用シンポジウムで講演しました
By M.Sato
2020年11月27日に開催された第42回 風力エネルギー利用シンポジウムで 「OpenFOAMによるセミサブ型浮体の作用力の数値シミュレーション (Numerical simulation of forces and moments acting on a semisubmersible floater using OpenFOAM)」という議題で講演しました。
内容としては、浮体式洋上風車の浮体に作用する流体力を、オープンソースのOpenFOAMを使用して評価し、計算妥当性について検討するというものです。
具体的には、浮体まわりの流れを、VOF法と乱流モデルであるk-ωモデルを用いて、気液二相の界面の流れとしてシミュレーションしました。
しかしながら、OpenFOAMでこの計算を行うと、気液二相の界面に過大な乱流粘度が発生し、水面振動が減衰するという、好ましくない現象が発生しました。 この水面振動の減衰を抑制するには、乱流減衰効果のあるω方程式の生成項を新たに組み込む必要がありました。
下図は、減衰項を組み込まない場合に、乱流粘度が自由表面上で過大となっていることを示しています。

商用のCFDソフトウェアでは、このような工夫が既に組み込まれていることが多く、その分、苦労が軽減されます。 オープンソースを使用するとこうした側面が見られるのは面白いですね。
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👉 洋上風力発電