グラスに液体を注ぐ...
By K.Sugiyama
日常的に何気なく行っている行為でも再現しようとすると実は複雑な物理法則に従っていることが分かります。
下の図はOversetメッシュを使用してデカンタからグラスにワインを注ぐ様子を、ANSYS Fluentで 計算した例です。
デカンタを使用してワインを注ぐと、ワインが空気と混ざり、味わいがまろやかになると言われています。
VOF法を用いて、静止した基本格子上に置かれたグラスの周囲で、 デカンタを埋め込んだ成分格子を回転することにより液体(ワイン)を注ぐ様子を可視化してます。
Oversetメッシュとは基本になる格子に、部品(成分)となるメッシュを重ね合わせて、 精度の高い方のメッシュで計算することで、物体周りの流れの計算精度を向上したり、 相対移動するパーツ間隙の流れを再現するための手法です。
この図では2次元平面モデルを用いていますが、3次元空間モデルにすると液膜に相当する紐状の液の繋がりができてしまい、 これを迂回して周囲の空気が流れることができず液が不自然に吹き飛ばされる現象が生じてしまいます。
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