実践:MVCモデル(6)
By S.Nagao
本記事では、プログラミング開発において有用なフレームワークであるMVC(Model-View-Controller)モデルを、 VTK-wrap-Javaプログラミングを通じて理解します。
今まで
実践:MVCモデル(1)
実践:MVCモデル(2)
実践:MVCモデル(3)
実践:MVCモデル(4)
実践:MVCモデル(5)
でMVCモデルを学びましたが、第6回は付録となります。
JavaとMVCモデル
Javaを使い始めて、SwingのJTableクラスを使った時、TableModelクラスを作成し、
それを使用してJTable(Viewクラスにあたる)を表示する方法を知りました。
Java Tutorialに詳しく説明があります。
Javaの設計思想のなんとエレガントなことかと思いましたし、VB6で使っていた方法の稚拙さ、 くだらなさ、を思い知らされました。
伝票画面を徹夜までして作成していたことが、人生の時間の、全くの無駄使いだったと、認識しました。
JavaのJTable + TableModelは、MVCの思想をつまみ食いすることができます。
流体解析プログラムとMVCモデル
流体解析プログラムを、MVCで考えてみます。
Modelは、流体を表す物理量、流速と運動エネルギーですね。 Fortranでは、コモンの領域に宣言された配列変数です。
Controllerは、入力データと境界条件、時間積分を実行するデータとプログラムです。 入力データ、境界条件が、オペレータからの要求で、時間積分の所が、Controllerの処理です。
Viewは、計算結果のリスト出力やプロット出力をさします。
Controllerからの要求(入力データと境界条件)で、 モデルを更新(時間積分を実行)し、Viewを再描画(リスト、プロットの更新)、全くGUIの場合と同様に考えられますね。
このように考えると、大体のプログラムは、MVCの枠組みに入ります。 結構重宝しますよ、この枠組みは、設計するときに。 Fortranでプログラムするときにも役立ちます。 まず、MVCで考えましょう。
MVCは、役に立ちます。プログラムを作るときに。
以上、実践:MVCモデルはこれにて終了となります。