円管内の表面張力駆動流れ
By K.Sugiyama
テーパ部分で結合された左右で直径比率が 1:2 の円管において、テーパ部分を覆うように液体(水)を注入したあとの、
液面の動きをVOFを用いて調べてみました。
(2次元軸対称モデル、VOF、重力は考慮していません。)
管壁は疎水的、接触角は150度で左右の菅及びテーパ部とも同じとします。 左右の菅の部分にできる(静的な)液面は球面の一部になります、左右の曲率半径は、直径の比率に相当して 1:2になります。 その結果、液の左右に圧力差が生じて、液は右側に駆動されます。 テーパ部分を乗り越えて、液全体が右側の管に移ったところで、駆動力は消滅しますが、慣性によって動き続けるので、 最終的に、テーパから右側に外れたところで粘性散逸によって静止します。
管壁が親水的で、接触角が30度であれば、液表面は凹になるので、逆向きに駆動されます。
❗上記は、ANSYS Fluentを使用して計算しています。
参考文献
奥村 剛 「印象派物理学入門」 第3,4章 2020 日本評論社
ド ジャン他、奥村 訳 「表面張力の物理学」 2003 吉岡書店
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