Mesh Generationメッシュ作成

メッシュ品質と計算精度

精度の高い計算結果を得るためには、品質のいいメッシュを作成する必要があります。
メッシュ品質と計算精度の関係について、有限体積法(CVM)の観点からポイントをまとめました。


メッシュ品質の基本

品質のいいメッシュを作成するには、メッシュの歪み度や、隣り合うメッシュのサイズ比、非直交性などの指標を見て、適切な品質を判断する必要があります。さらに、これらの基準は解法や形状、その他さまざまな要因により変わってきます

メッシュ品質の主な評価指標

  • メッシュの歪み度:要素形状の歪み具合を評価
  • 隣接メッシュのサイズ比:隣り合う要素の大きさの比率
  • 非直交性:要素の角度の直交性
  • アスペクト比:要素の縦横比
メッシュ品質の比較 低品質メッシュ 問題点: • 要素の歪みが大きい • 隣接要素のサイズ比が不均一 → 計算精度が低下、収束性が悪化 高品質メッシュ 利点: • 要素形状が規則的で歪みが少ない • 隣接要素のサイズ比が適切 → 高精度な計算結果、良好な収束性 メッシュ品質は計算精度に直接影響します
低品質メッシュと高品質メッシュの比較
メッシュ品質と計算コストのトレードオフ メッシュ品質 計算精度 計算コスト 最適バランス 粗い 細かい メッシュ品質向上 → 計算精度UP / 計算コストUP → 最適なバランスを見極めることが重要
メッシュ品質と計算精度・計算コストの関係

メッシュ品質と計算規模のトレードオフ

一般的にはメッシュ品質がよくなれば、メッシュサイズが小さくなり、計算規模が大きくなり、計算時間がかかります

メッシュ品質向上に伴う影響

  • メッシュサイズの減少:より細かい要素分割が必要
  • 要素数の増加:全体の計算規模が大きくなる
  • 計算時間の増加:解析時間が長くなる
  • メモリ使用量の増加:計算機資源の要求が高まる

このため、計算精度と計算コストのバランスを考慮した、最適なメッシュ品質の判断が重要となります。


有限体積法(CVM)におけるメッシュ品質

一般的に難しいメッシュ品質と計算精度の関係ですが、指針となるものがあれば参考にすることができます。ここでは、有限体積法(CVM)に関するメッシュ品質と計算精度の関係をまとめた論文をもとに、ポイントをまとめました。

メッシュ品質評価のポイント

  • 解法依存性:使用する数値解法によって最適なメッシュが異なる
  • 形状依存性:対象形状の複雑さに応じた評価基準
  • 流れ場の特性:層流・乱流、定常・非定常などの影響
  • 境界層の扱い:壁面近傍のメッシュ解像度

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