計測できない箇所を自動補間
3Dスキャナで計測できない箇所を自動で補間するツールをご紹介します。10時間かかる作業を12分に短縮、50倍の効率化を実現しました。
リバースエンジニアリングの課題
非接触3Dスキャナが活用される場面も多くなりました。例えば鋳造品では、製造誤差に起因する影響を確認するため、計測データからモデリングを行うことがあります。
リバースエンジニアリングの主な課題
- 計測不可能な箇所の存在:奥行形状、エッジ、穴などが計測できない
- 大きな欠損:小さなスキマや穴だけでなく、大きく欠損する場合もある
- 手作業の負担:欠損箇所を手作業で形状作成すると膨大な手間がかかる
しかし、リバースエンジニアリングには課題もあります。その一つは奥行形状、エッジ、穴などにより計測できない箇所が存在することです。小さなスキマや穴などは、形状修正をせず直接メッシュ生成する方法を用いることで解決できることがありますが、下図のように大きく欠損する場合もあります。
このような箇所があると、手作業で形状を作成しなければならず手間がかかります。

50倍の効率化を実現
弊社ではお客さまから寄せられたこの課題に対し、試行錯誤の末、ANSYS CFD PrepPostをベースにこのプロセスを自動化するプログラムを開発しました。
実績:驚異的な効率化を達成
従来の手作業
10時間
自動化ツール使用
12分
(プログラム実行2分+手修正10分)
作業時間を50分の1に短縮!
お客様のデータをお借りして試したところ、お客様が約10時間かかった形状作成の手間を、12分に短縮することに成功しました。


ツールの適用条件
計測できない箇所がどうなっているのか、ワークを見れば明らかでも、すべての欠損部分を機械的に補う仕組みをつくることは今のところ不可能です。そこで本手法では以下の条件に限定して完全に自動で補っています。
適用条件
- 目的が数値シミュレーションなど、必ずしも精密なCADモデルの作成を目的としていない
- 計測するワークの元となるCADデータが存在する
これらの条件を満たす場合、本ツールにより大幅な作業時間の短縮が可能です。
ツールの特徴
主な特徴
- 完全自動化:欠損箇所を自動で補間
- 圧倒的な時短効果:従来の50分の1の時間で完了
- ANSYS連携:ANSYS CFD PrepPostをベースに開発
- 実績ベース:実際のお客様データで効果を実証
自動補間ツール お問い合わせ
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