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CAD形状と解析モデルの違い

製図や製造を目的としたCADデータと数値シミュレーション(以下、解析)を目的とした解析モデルでは共通点と相違点が存在します。
共通点は製品などの「形」を表現している点です。また相違点は以下の3点です。
そのためCAD で形状を作成したとしてもそのデータがそのまま解析に使われるわけではありません。 

近似的な形状表現

たとえば鋭角部となる形状はメッシュ品質を悪化させる、あるいは特異点となり、 その結果解析結果の信頼性を低下させることがあります。
微小な段差や面、孔などはメッシュが細かくなりすぎるなどの問題が生じることがあります。
そのため解析精度上問題ない箇所は形状の簡略化などを行うことが一般的です。
図は簡略化したCAD形状です。

離散的な形状表現

CADでは設計や施工を想定した厳密な形状を作成しますが、数値解析では最終的にはメッシュ等の離散データとして表現されるため、形状を厳密に表現出来ないことがあります。
メッシュ数を増やせば厳密な形状に近づくことになりますが、解析自由度が増えるために結果を得るまでの時間がかかります。
解析精度とかかる時間との兼ね合いによりメッシュ数を決定する必要があります。
図は解析メッシュです。

抽象的あるいは実用的な形状表現

3D CAD では「板状」の部位や「棒状」の部位をそのまま表現しますが解析上は自由度(解析時間)を軽減させるために、これらを厚みのない「板」や太さのない「棒」として表現することがあります。
また周期性のある形状の場合、解析時間の短縮のため周期境界条件を設定し一部分のみで解析を行うことがあります。
流体解析の場合は製品形状ではなく、流体領域を抽出して解析モデルとすることがあります。
図は周期境界を利用した1/7の解析メッシュです。

局所的にモデルを修正することは適切な精度の解析を短時間で行うために重要となります。

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