事例:微粉炭ボイラー
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微粉炭ボイラーの燃焼計算
このモデルは微粉炭ボイラーの燃焼室の簡易モデルです(図 1)。
微粉炭の反応物や空気等による混合ガスのプロパティ(質量組成等)を設定して、生成物(オフガス等)の質量分率と燃焼温度(断熱火炎温度)を求めます。質量分率と燃焼温度は、NASA-Glenn Chemical Equilibrium Program CEA2 (the Gordon-McBride program) によって計算されます。今回のモデルでは燃焼室内の放射伝熱および対流伝熱は考慮していません。

図 1 Flownexによる微粉炭ボイラーの燃焼室
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微粉炭の成分と物性設定
微粉炭の成分は石炭の産地により異なります。主に炭素、水、水素および酸素から構成され、窒素、硫黄、その他の鉱物も含まれます。各物質の物性をデータベースから選択します(図 2)。必要に応じて物性値を修正します。今回は混合ガスの粘度および熱伝導率を Wilke method で求めます。

図 2 反応物と生成物の選択
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空気の質量分率設定
空気の質量分率を設定します(図 3)。

図 3 空気の質量分率
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微粉炭の質量分率設定
微粉炭の反応物の質量分率を設定します(図 4)。

図 4 微粉炭の質量分率
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解析結果 - 生成物の質量分率
定常解析を行うことによって、生成物の質量分率が求められます(図 5)。

図 5 オフガスの質量分率
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解析結果 - 燃焼温度
燃焼室内の燃焼温度が求められます(図 6)。

図 6 燃焼温度(断熱火炎温度)



















